リラックスするために飲酒すると逆に疲れる理由|GABAと酔いの仕組み

「リラックスしたいから、今夜は一杯」
そう思ってお酒を手に取ること、ありませんか?
僕もそうでした。
けれど、あるときふと気づいたんです。
**「リラックスのはずが、なんだか疲れてないか?」**と。
この記事では、脳内物質GABAとアルコールの関係から、
「飲酒=リラックス」という思い込みがどこから来るのか、
そして本当に“ラクになる”方法について掘り下げてみたいと思います。
なぜお酒は「リラックスできる」と思ってしまうのか
実体験挿入ポイント①
僕が「リラックスしたい」と思って飲酒していたのは、たいてい気を張った仕事がひと段落ついたときでした。
「今日はちょっと一杯やるか〜」なんて口実をつけて、ふらっと居酒屋に出かけるのが定番。
家でも同じで、リラックスタイムといえば何はなくともまずお酒。正直、他のリラックス方法なんて考えたこともなかったです。
でも、実際のところ──
翌日はぐったりしてることが多くて、「あれ?なんか余計に疲れてない?」って思うことがよくありました。
アルコールとGABAの関係──一時的なリラックスの“罠”
お酒を飲んだ直後に「ふ〜、リラックスした〜」と感じるあの感覚。
あれには、脳内物質「GABA(ギャバ)」が深く関係しています。
GABAは神経を落ち着かせる“ブレーキ役”のような働きを持つ神経伝達物質。
アルコールはこのGABAの作用を一時的に強めるため、心が静まり、リラックスしたように錯覚するのです。
ただしこれは“借り物のリラックス”。
体にとっては不自然なブレーキであり、長くは続きません。
実体験挿入ポイント②
たしかに最初の一杯って、「ふぅ〜〜」って感じで、一気に力が抜けて、リラックスしてるように感じるんですよね。
「ああ、今日もやり切ったなー」なんて、ご褒美感もあって。
でも、それがずっと続くわけじゃない。
むしろ2〜3時間たって酔いが引きかけるころには、リラックス感なんてどこへやら。
ただの“いつもの酔っぱらい状態”になってて、気づけば気分もグダグダに。
さらに、たとえ早めに寝たとしても、朝はダルさが残るし、頭痛や吐き気が出ることもあった。
今思えば、あの感覚って“リラックス”なんかじゃなくて、単に神経が鈍ってただけだったんですよね。
なぜ“疲れる”のか──GABAの乱れが引き起こす中途覚醒と不調
GABAの働きを一時的に高めたアルコールは、やがて体内で分解されていきます。
そのとき脳はバランスを取ろうとして、交感神経(興奮系)を優位にします。
つまり、静まっていた脳が今度は興奮状態へと傾くのです。
これにより、
- 夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)
- 睡眠が浅くなる
- 朝起きても疲れが残る
といった“休めない睡眠”が続くことに。
GABAの働きの乱れが、翌朝の体調や気分にダイレクトに影響してくるのです。
本当にリラックスしたいなら「飲まない夜」をつくってみる
「お酒=リラックス」という考え方から一歩離れてみると、
本当の意味で自分をゆるめる方法が見えてきます。
たとえば、こんな習慣は効果的です。
- 湯船にゆっくり浸かる
- スマホを手放して静かな音楽を流す
- ハーブティーや炭酸水を飲む
- 軽いストレッチや呼吸法
- 日記やノートで思考を整理する
実体験挿入ポイント③
断酒してから、夜の過ごし方がまるっきり変わりました。
以前は「飲まない夜なんて手持ち無沙汰で退屈だろうな」って思い込んでたんですけど、
実際やってみたら、意外とできることはたくさんあるんですよね。
今は、まず風呂にゆっくり浸かるのが日課。
そのあと炭酸水を片手にブログを書いたり、本を読んだり、ゲームをしたりしています。
ネットを観ながらダラダラ過ごす時間もありますが、
酔っ払ってボーッとしていた頃より、ちゃんと“楽しんでる感覚”がある。
内容は同じように見えても、自分の意志で過ごしてる時間ってだけで、全然違うんですよね。
しかも、夜中に目が覚める回数も減ったし、朝の目覚めがすごくラク。
「あれ?そういえば最近、起きたときに“疲れた…”って感じてないな」って気づいたとき、
あらためて、お酒って本当にリラックスになってたのかな?って思いました。
あの頃は「リラックスするために飲んでた」つもりだったけど──
今ははっきり言えます。
**「飲まないほうが、ちゃんとリラックスできてる」**って。
まとめ──“飲んでラクになる”は本当か?僕が選んだ“本当のラク”
「お酒を飲むとラクになる」──それは脳が麻痺して一時的に落ち着いているだけ。
本質的には、体にも心にも負担をかけている可能性があります。
僕自身、「飲まないとリラックスできない」と思っていた時期がありました。
でも断酒して気づいたのは、“ほんとうのラク”は静かにじんわり効いてくるものだということ。
飲まない夜を試してみると、体も気持ちもすっきりして、
「こっちのほうがラクじゃん」と思える瞬間が、きっと訪れるはずです。