酒で食事が美味しくなる?それとも味覚が鈍るだけ?──嗜好の変化と暴食の罠

「酒があると、食事が美味しくなる」──よく聞く言葉ですが、本当にそうでしょうか?
僕自身、そう思い込んでいた時期がありました。でも、断酒してみたことで、その“美味しさ”の正体が少しずつ見えてきたんです。
酒と味覚の関係──なぜ「美味しく感じる」のか
アルコールには麻痺作用があります。それによって味覚が鈍くなり、濃い味を求めるようになります。
つまり「酒が進む味」とは、しょっぱい・脂っこい・味の濃いもの。実は、繊細な味を楽しむ感覚がどんどん奪われているんです。
実体験①
「サクサクでジューシーな唐揚げをほおばった後に流し込むビールは最高~♪」
「脂の乗った刺身と焼酎が合うんだな~これが!」
などといいながら、食べ物を酒で流し込んでました。
でもこれ、炭酸飲料や水でも何も変わらない。むしろ、そういう脂っこいものがないと酒って飲めなかったんだと気づきました。
酒と暴食──満腹中枢の乱れがもたらす罠
アルコールは脳の満腹中枢を鈍らせます。その結果、気づいたら食べすぎていた…という経験、ありませんか?
飲み会のあと、〆のラーメンやデザートまでいってしまうのは、実は自然な反応。でも体にはかなりの負担になります。
実体験②
「気づいたらコンビニのホットスナックとポテチとアイス全部食べてた夜、朝起きてパッケージだけが残ってると絶望感ヤバい…」
もちろん食べ過ぎて腹パンパンで気持ち悪くなったことも。あの罪悪感と胃もたれは、ほんとしんどい。
断酒して変わった“本当の味覚”
断酒をすると、味覚がリセットされます。今ではおひたし、味噌汁、焼き魚などの素朴な料理の美味しさに気づけるようになりました。
暴食しなくても満足できる。これは断酒して初めて得られた感覚でした。
実体験③
断酒してから、シンプルな味のおひたしや味噌汁が、ちゃんと美味しく感じられるようになった。
素材の味がわかるって、なんだか贅沢な気分。
揚げ物を食べるときは、つい炭酸飲料をがぶ飲みしちゃうけど、それでもアルコールよりは何十倍もマシだと思ってる。
まとめ
「酒と一緒に食べると美味しい」は、酔いと味覚の鈍化、そして暴食による錯覚だったのかもしれません。
自分の“本当の舌”と“本当の満足”を取り戻すために、飲まない選択は価値があると実感しています。