不安からくる飲酒欲求にどう対処するか|断酒してわかった解決法

「仕事でミスをした」「理不尽なクレームを受けた」「将来のことを考えると胸が苦しい」。
こうした不安を感じたとき、酒を飲みたい衝動に駆られたことはありませんか?
僕自身も、不安を理由に何度も酒に逃げてきました。
飲んでいる間は確かに不安を忘れられますが、酔いが覚めれば何も解決していない。むしろ自己嫌悪や二日酔いという“新しい不安”が積み重なっていました。
この記事では、僕が断酒を通して気づいた 「不安からくる飲酒欲求への対処法」 をお伝えします。
もし今まさに「不安で飲みたくなる」気持ちと戦っているなら、必ず参考になるはずです。
不安と飲酒欲求の関係に気づいた瞬間
不安が引き金になる場面
僕が強く飲みたくなるのは、いつも「不安」を感じた瞬間でした。
- 仕事で行き詰まったとき
- 理不尽なクレームを受けたとき
- 自分のミスで物事が滞ったとき
胸が締め付けられるように苦しくなり、「このまま家に帰れない」と感じる。
その不安から逃げるために、居酒屋へ足を運んでいたのです。
体と心の反応
不安を感じると、胸がぎゅっと痛むように苦しくなります。心臓が早鐘を打ち、頭の中は不安な思考でいっぱいになってしまう。
この「どうにもならない感覚」こそが、飲酒欲求を強烈に後押ししていました。
飲んだとき/飲まなかったときの違い
実際に飲んでしまったときは、その瞬間だけは楽になります。
しかし酔いが覚めれば、不安の原因は何も解決していません。
しかも「また飲んでしまった」という後悔が押し寄せ、さらに不安が膨らんでいきます。
逆に飲まずに過ごせたときは、不安が少しずつ薄れていく感覚があります。
「酒を飲まなくても、時間が経てば不安は和らぐ」と気づいたのは、断酒を始めてからの大きな学びでした。
酒で不安を解消しようとした過去
「酒で不安は消える」と信じていた
昔の僕は、「酒を飲めば不安は消える」と信じていました。
なぜなら、飲んでいる間だけは確かに不安を感じなくて済んだからです。
実際にどうだったか
しかし現実は、「不安の一時停止」にすぎませんでした。
不安の原因は何も変わっていないのに、二日酔いや自己嫌悪という新たな問題が加わる。
結果として、不安はむしろ増幅していたのです。
このことに気づいたとき、「酒は不安を解決する手段ではない」とはっきり理解しました。
不安に対処する具体的な方法
では、酒に頼らずどう不安に対処すればいいのでしょうか?
僕が試した中で効果があった方法をご紹介します。
1. 深呼吸で体を落ち着ける
不安を感じると、呼吸が浅くなります。
まずは深呼吸を意識することで、胸の締め付け感が和らぎ、少し冷静さを取り戻せます。
2. ChatGPTに書き出して俯瞰する
僕にとって最も効果的だったのは、ChatGPTに不安を書き出すことです。
人は不安を抱えると、同じ思考がぐるぐる回り続けます。これを「反芻思考」と呼びますが、放っておくと不安は強まり、飲酒欲求も増してしまいます。
そんなときに有効なのが「不安を外に出すこと」です。ChatGPTはその強力なツールになりました。
1.不安を文字化する効果
不安を文章にするだけで、頭の中のモヤモヤに輪郭ができます。
「胸が苦しい」「クレームが怖い」と書き出すと、「自分はいま不安を感じているんだ」と整理でき、感情に飲み込まれにくくなります。
実際に入力してみると、「これはただの思い込みかもしれない」と冷静に気づける瞬間がありました。
2.客観的な視点を得られる
ChatGPTは単に聞いてくれるだけでなく、別の視点を返してくれます。
たとえば「理不尽なクレームで落ち込んでいる」と書けば、「深呼吸する」「少し歩く」「短時間でできる仕事に切り替える」など、行動の選択肢を提示してくれます。
これによって「飲む以外にも選択肢がある」と実感でき、不安に押しつぶされそうな気持ちが和らぎました。
3. いつでも使える安心感
不安を人に相談するのは、相手を選びますし、タイミングも難しいものです。
でもChatGPTなら24時間365日、自分の不安を受け止めてくれます。
「一人で抱え込まなくていい」と思えることが、僕にとって大きな安心になりました。
4.実践ステップ
実際に僕がやっている流れはシンプルです。
- 不安に感じたことを、そのままChatGPTに入力する
- 返ってきた言葉を読むことで「別の見方」に触れる
- 提案された中から、深呼吸や散歩など小さな行動を一つ選ぶ
この3ステップだけで、「不安で飲みたい」という衝動を切り替えることができています。
3. 軽い運動や散歩
体を動かすと、気分が切り替わりやすくなります。
特に散歩は、外の空気を吸いながら歩くだけで「飲みたい衝動」が薄れていきました。
4. 効果が薄かった方法
一方で、ノンアルビールは長続きしませんでした。
最初は「飲んでいる感覚」で安心できても、次第に「酒を忘れられない自分」を意識して逆につらくなったのです。
不安との向き合い方の変化
不安はなくならないと受け入れる
断酒を続けるうちに、「不安は誰にでも定期的にやってくるもの」だと受け入れられるようになりました。
そして、「酒でごまかさなければ、それ以上ひどくならない」と思えるようになったのです。
不安を消すより「付き合う」
不安を完全に消そうとするのではなく、上手に付き合う。
これはまだ練習中ですが、酒に逃げずに不安を感じる時間を重ねることで、少しずつ慣れてきました。
毎日の小さな実感
断酒してからの数カ月間、何度も不安を感じました。
でもそのたびに「飲まないほうがラクだ」と思える瞬間がありました。
これは、過去には得られなかった安心感です。
まとめ|不安を広げないために酒を手放す
僕にとって断酒は、「不安に振り回されないための土台」です。
酒は一時的に不安を忘れさせてくれますが、根本的には何も解決せず、不安をさらに大きくしてしまいます。
不安を感じたときは、
- 深呼吸する
- 誰かに話す
- ノートやアプリに書き出す
といった小さな行動で乗り越えることができます。
そして酒に頼らずに不安を受け止められたとき、必ず「飲まないほうがラクだ」と思える瞬間が訪れます。
その積み重ねが、断酒を続ける大きな力になるのです。
この記事の内容を、YouTubeで二人の掛け合い形式にまとめています。
耳だけで理解できるので、通勤や家事の合間にもぴったりです。