断酒の危険性とは?やめないほうがいい人と病院に相談すべきケース

断酒は健康や人生を変える力がありますが、誰にとっても安全に始められるわけではありません。
特に長期間の大量飲酒をしてきた人が自己判断でやめると、重い離脱症状を引き起こし、命に関わることさえあります。
断酒を考えるときは、まず「危険なケースがある」という事実を知り、必要に応じて医療機関に相談することが欠かせません。
断酒の危険性とリスク
アルコール離脱症状とは?
アルコール依存度が高い人が急にお酒をやめると、離脱症状が出る可能性があります。
代表的な症状
- 強いイライラや不安感
- 発汗や手の震え
- 不眠や悪夢
- 幻覚・幻聴
- けいれん発作
- アルコール離脱せん妄(意識混濁・興奮状態)
これらは重症化すると命に関わる緊急事態になる可能性があります。参照: e-ヘルスネット「アルコールと依存」
やめないほうがいい人(医師の管理が必須なケース)
以下の条件に当てはまる人は、自己判断での断酒は危険です。まず医療機関に相談してください。
自己判断で始めないほうがよい目安
- 毎日多量に飲んでいる(例:日本酒3合以上、ビール大瓶3本以上 など)
- 朝から飲まずにいられない(連続飲酒)
- 過去にけいれんや幻覚を経験したことがある
- 健康診断で肝臓の数値が大きく悪化している
根拠・相談先(公的): e-ヘルスネット「飲酒」/ e-ヘルスネット「離脱症状」/ 厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」
病院でのサポートが必要な人
断酒・減酒は「自己流」よりも、医療による安全管理で進める方が確実です。以下のいずれかに当てはまる場合、専門医に相談してください。
医療につなぐべきサイン
身体症状・既往
- 離脱症状(震え・発汗・不眠・不安・幻覚・けいれん等)の既往や兆候がある
- 肝機能異常や高血圧など健康診断での異常が継続
- 連続飲酒、朝酒、飲酒量の自己コントロール困難
生活・安全面
- 仕事・家族関係・金銭管理に著しい支障が出ている
- 独居で支援者がいない/持病の薬との相互作用が懸念される
- 過去に入院歴や救急搬送歴がある
病院で受けられるサポート
段階的な減酒・断酒プラン
医師の指導のもと、急な断酒を避けて身体負担を減らしながら進められます。
薬物療法
離脱症状の緩和や飲酒欲求の低減を目的とした薬を必要に応じて処方します。
心理社会的サポート
カウンセリング、認知行動療法、グループプログラム等で継続を支援します。
緊急時対応
けいれん・せん妄など重篤な症状にも医療体制で迅速に対応できます。
参考・相談先(公的/専門): e-ヘルスネット「アルコールによる健康障害」/ 国立病院機構 久里浜医療センター「アルコール科」/ 厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」
僕の体験と伝えたいこと
僕自身は幸いにも依存が重度ではなかったため、意思の力で断酒を続けられました。
しかし、もし依存度が高ければ自己判断での断酒はとても危険だったと思います。
「断酒=誰でもすぐにできるもの」ではないという点を、声を大にして伝えたいです。
まとめ|断酒は医療とつながって安全に進める
- 断酒には「離脱症状」という医学的リスクがある
- 大量飲酒者や離脱症状の既往がある人は自己判断で始めない
- まず医療機関や公的相談窓口に相談し、安全管理のもとで進める
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