禁酒・断酒

断酒に効く“テレビを捨てる”という選択|広告と欲望の危険な関係

ビールのテレビCMを見ながら酒を手にする女性の後ろ姿と「広告が欲望を植えつける 断酒に効く“テレビを捨てる”という選択」のテキスト
炊き技カレー

「なぜか飲みたくなってしまう」──その背後に、実は“広告の力”が潜んでいるかもしれません。

テレビCMやYouTubeの広告、街中のポスター…僕たちは日々、無意識に酒への欲望を植えつけられています。僕自身、テレビを手放し、広告の少ない環境に変えてから断酒がずっとラクになりました。

この記事では、広告が飲酒欲求に与える心理的影響と、断酒に効く“見ない工夫”についてお伝えします。

酒の広告を「見なくなった」ら、飲酒欲求が減った話

僕の家には、テレビがありません。
これは決して“意識高い”生活をしているわけではなく、単に数年前に壊れて、そのまま買い替えなかっただけです。

ところが、断酒生活を始めてから気づいたんです。
「あれ?酒の広告を見ないって、こんなに気がラクなんだ」と。

居酒屋のにぎやかなシーン、きらめくジョッキ、笑顔ではしゃぐ仲間たち──
あの手の映像は、見るだけで“飲みたいスイッチ”が押されてしまう。

広告は、僕たちの脳を「飲みたい気分」にさせるよう、計算されて作られています。
自分の意志だけでは、どうにもならない部分に、静かに入り込んでくるのです。

人は「見ただけ」で欲しくなる──広告が脳に与える“強制スイッチ”

マーケティングや行動経済学の世界には、こんな事実があります。

「人間は“必要だから”買うのではない。“欲しくなったから”買うのだ」

この「欲しくなる仕組み」を支えているのが、広告です。
テレビ、YouTube、SNS、電車内のモニター、コンビニのポスター。
現代は“広告まみれ”の世界。しかもその多くが、無意識の領域に届くように設計されています。

とくにアルコールのCMは、“報酬系”を刺激します。
つまり「飲めば気持ちよくなる」「楽しい気分になる」という錯覚を脳に植えつけるのです。

実際、神経科学の研究では以下のような結果が出ています。

  • 報酬系(ドーパミン経路)が、広告を見ることで反応
  • 飲酒経験者ほど、酒の広告に対して脳が強く反応
  • 断酒・禁酒中の人ほど、広告によって飲酒欲求が再活性化しやすい

出典:Koob GF & Volkow ND (2016). Neurobiology of Addiction: a neurocircuitry analysis.

つまり、テレビで「乾杯!」のシーンを見るだけで、脳内ではドーパミンが動き出してしまう。
これってもう、“魔法”の領域じゃないですか。

自分の意思では、広告に勝てない。だから「環境を整える」

人間は、繰り返し見たものに“なじみ”を感じ、それを好ましく思う傾向があります。
これを「単純接触効果(ザイアンス効果)」と呼びます。

同じCMを何度も見るだけで「なんかよさそう」と思ってしまう──
それが、広告の“恐ろしさ”です。

僕自身も、以前はスーパーで酒売り場に足が向いたり、居酒屋の看板にフラッと引き寄せられたりしてました。
自分では「今日は飲まない」と決めていたのに、気づいたら買ってる。

でも今は、テレビもなければ、YouTubeも広告なし(プレミアム加入)。
SNSのフォローも断酒系アカウント中心にして、酒絡みはシャットアウト。

結果、飲酒欲求の“発火スイッチ”が激減しました。
環境の力は、想像以上です。

「広告=悪」ではない。でも、“飲まない人生”には邪魔になる

広告は、悪ではありません。
便利な情報もあるし、面白いものもある。
でも、**断酒においては“刺激物”**になります。

たとえば、断食中にラーメンの動画を見るようなもの。
必要なのは、「見ない工夫」です。

  • テレビを消す/手放す
  • YouTubeプレミアムに入る(広告ブロック)
  • 酒関連のSNSアカウントをフォロー解除
  • 街中でも居酒屋広告や酒のPOPに近づかない

これだけで、飲酒欲求の出現頻度はかなり下がります。
脳を“刺激しない環境”を、地味にでも整える。それが断酒の土台になります。

自分を守るのは、自分の「環境設定」

大企業のマーケティングには、どうやっても勝てません。
彼らは専門家を集めて、僕たちが“欲しくなる仕掛け”を何重にも重ねています。

そんな仕掛けに対して、「気合い」や「意思の力」だけで立ち向かうのは無理ゲーです。
だからこそ、「戦わないこと」が最大の対策。

見ない・近づかない・触れない。
それだけで、脳に“飲みたくなる理由”を与えない。

これも立派な「断酒戦略」です。

まとめ|まずは「見ない」だけでもOK。断酒は“環境整備”から始まる

酒の広告を見ると、なんとなく飲みたくなる。
その“なんとなく”が、実はとんでもない力を持っていることに、僕は断酒を通して気づきました。

人間は「見たものに反応する」ようにできています。
自分の意思だけでコントロールできるほど、僕たちの脳は強くありません。

だからこそ、「見ない仕組み」「広告を遠ざける環境」を整えることが、断酒を続ける最大の近道になります。

まずは一つだけでいい。見ない工夫、やってみませんか?
今日から、あなたの“飲みたくなるスイッチ”を一つ、OFFにしていきましょう。

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50代、再起動中。

この記事の執筆者|炊き技カレー

人生折り返し地点からのチャレンジ。

沖縄の宮古島で働く50代が、本気で断酒・ダイエット・資産づくりに取り組みながら、毎日を更新中。

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