『とりあえずビール』を卒業したら、資産1,000万円が見えてきた話。

「とりあえずビールで!」
仕事終「とりあえずビールで!」
社会人になって30年。仕事終わりのあの解放感の中で、僕が何度となく口にしてきた合言葉です。この一杯が、長年の社会人生活のストレスを洗い流してくれる。そう信じて疑いませんでした。
しかし、50代という人生の節目を迎え、ふと立ち止まったんです。 この長年の習慣ときっぱり決別し、その代わりに証券口座と向き合う時間を作ったら、僕の「この先」の人生が劇的に変わるかもしれない、ということに。
これは、人生の後半戦に差しかかった50代の私がアルコールを断ち、「資産を育てる」という新しい楽しみに目覚め、年金以外の柱となる1,000万円という目標が見えてくるまでの物語です。
もしあなたが、昔の私と同じように「もう若くないし…」と感じながらも、これからの人生に漠然とした不安を抱えているなら、同世代の男の話に少しだけ付き合ってみませんか?
この記事の内容は、動画でも解説しています。ラジオ感覚で聞き流せるように作ってみました。👇
1. 「とりあえずビール」が口癖だった僕の、しがない現実
若い頃の飲み会は、仕事であり、学びの場でした。しかし、年齢を重ね、それなりの役職につくと、付き合いの酒はさらに増えていきました。
体に無理が効かなくなったと感じ始めたのは40代後半から。そして50代に入り、そのツケは無視できない形で現れ始めました。
- 健康診断の結果が毎年悪化。血圧、血糖値、肝機能…医者の小言が耳に痛い。
- 週末は疲れが抜けず、何もする気が起きない。趣味だったバイクでのツーリングの回数もめっきり減りました。
- 役職定年や退職が現実味を帯びてきた。なのに、思ったように貯蓄が増えていない現実。
このままでは、楽しみにしていた定年後の生活が、健康とお金の不安に満ちたものになってしまう。「人生100年時代」という言葉が、希望ではなく、むしろ重荷に感じられていたのです。の時間、健康、そしてお金という大切な資産を、静かに蝕んでいたのです。

長年の飲酒習慣が、気づけば「老後の健康」と「老後のお金」を同時に脅かしていました…。
2. 人生を変えた、たった一つの「計算式」
ある日の深夜ある夜、いつものように一人で晩酌をしながら、退職金と年金のシミュレーションサイトを眺めていました。そこに表示された「ゆとりある老後に必要」とされる金額と、自分の現状とのギャップに、背筋が凍る思いでした。
「このままでは、まずい…!」
その時、ふと手元の焼酎に目が止まりました。 「俺は、これに一体いくら使ってきたんだ…?」
役職柄、若い頃より使う金額は増えています。少し多めに見積もって、計算してみました。
- 外での飲み会・付き合い: 月25,000円
- 家での晩酌代: 月15,000円
合計:月40,000円。
この月4万円を、もし65歳の定年まで、残り15年間、未来の自分に仕送りしたら…? 震える手で、投資シミュレーションサイトに数字を打ち込みました。 【毎月4万円を、年利5%で15年間積み立て投資した場合】
そこに表示されたのは、信じがたい金額でした。
元本720万円 + 運用収益 約343万円 = 合計 約1,063万円
今からでも、1,000万円以上の資産を、自分の力で作れるかもしれない…! この事実は、長年の飲酒習慣に終止符を打ち、断酒を決意するのに十分すぎる希望の光となりました。

月4万円の飲み代を、定年までの15年投資に回せば1,000万円に化ける…!まだ間に合うと知って奮起。
3. 新しい「沼」へようこそ。お酒を超える資産形成のドーパミン
30年来の習慣との決別は、想像以上に困難な戦いでした。 しかし、私には「老後資金」という明確な目標がありました。
私が実践したのは、**「我慢」ではなく「目的のすり替え」**です。
- 飲み会では「お酒を飲まない」のではなく、「シラフで若手の話を聞き、的確なアドバイスをする」という新しい役割を楽しむ。
- 家に帰ったら、ウイスキーグラスに氷と炭酸水を注ぐ。形は同じでも、中身は違う。目的は「酔うこと」から「喉を潤し、リラックスすること」へ。
- 浮いた月4万円で、老後資金の柱となる**「つみたてNISA」と「iDeCo」**を満額で始めました。
これが、私の人生の後半戦を輝かせる、新しい「沼」の入り口でした。
証券口座のアプリを開き、自分の資産が世界経済の動きと連動しながら、少しずつ育っていくのを見る。それは、酔って現実から逃避するのとは全く違う、未来を自らの手で創り上げていくという、大人の興奮でした。

「つみたてNISA」と「iDeCo」を開始。お金が増える喜びが、お酒の高揚感を遥かに超えていきました。
4. お酒を辞めて手に入れた、お金よりも大切な「3つの資産」
断酒と資産形成を始めて数年。私の資産は着実に目標額へ近づいています。 しかし、手に入れたのはお金だけではありませんでした。
健康な身体とクリアな思考:驚くほど体調が良くなり、健康診断の数値も改善。アルコールに邪魔されない頭で、物事を冷静に判断できるようになりました。
残りの人生への「主体性」:長年の習慣を断ち切れたという成功体験が、大きな自信になりました。「会社任せ」「運任せ」ではなく、自分の人生は自分でコントロールできるという感覚です。
未来への「希望」:お金の不安が具体的な対策に変わったことで、「定年後が怖い」から「定年後が楽しみ」へと気持ちが180度変わりました。

お金以上に、健康な身体、明確な思考、そして「まだやれる」という未来への希望が手に入りました。
おわりに
アルコールに頼らなくても人生は最高に楽しい。その選択が、未来のあなたを大きく変える。
もちろん、今でも飲み会の雰囲気は好きです。でも、私が乾杯で掲げるのは、ビールではなくノンアルコールビール。シラフのほうが、相手の話が深く聞けるし、記憶も鮮明です。酔わなくても、人生の幸福度はまったく下がらなかったのです。
私が卒業したのは、アルコールに頼らなければ楽しめない、乗り切れないという長年の思い込みでした。
この記事を読んでいる同世代のあなたへ。 「もうこの歳だから」と諦めるのは、あまりにも早い。人生100年時代、50代はまだ若者です。
「あの時、始めておけば…」と後悔してきた一杯を、今日から「未来への仕送り」に変えてみませんか?
その小さな決断こそが、私たちのこれからの50年を、もっと豊かで、もっと楽しいものにしてくれるはずです。気づいた今が、あなたの人生で一番若い日なのですから。