酒をやめた僕に新しい出会いはあるのか?酒がくれた縁を振り返りながら考えてみた

僕が酒をやめると決めたとき、まず頭をよぎったのは「人との関係はどうなるんだろう」という漠然とした不安でした。
これまでの僕は、酒の場でしか人と深く関わってこなかった気がします。
気まずさをごまかすのも、距離を縮めるのも、誰かと本音を話すのも──いつも酒がそばにありました。
そんな自分が断酒を決意して実行に移した今、考えたのは次のことです。
- あの頃の出会いは、本当に「人と人の縁」だったのか?
- それとも「酒を介しただけのつながり」だったのか?
この記事では、酒でつながった過去の出会いに感謝しつつ、断酒後に訪れた変化と、酒をやめた後にどうやって新しい縁を築いていくのかを整理してみます。
酒をやめたあと、少し寂しさや戸惑いを感じている人にとって、この記事が次の一歩を考えるヒントになれば幸いです。
酒が深めてくれた関係
酔いが後押しした距離の縮まり
酒を飲んでいた頃、「酒がなければ深まらなかった」と思える関係はいくつもありました。
酔いに背中を押され、普段は言えない本音や弱さをさらけ出すことで、距離が一気に縮まることもありました。
ただの友人以上に親密な関係になったこともあります。酔いの解放感があったからこそ、心の奥をさらけ出し合えたのだと思います。
居酒屋での“肩書きのない出会い”
行きつけの居酒屋では、常連客同士が自然と会話を交わすことが日常でした。
仕事や立場を超えて、ただ人として語り合える空気。
普段の生活では出会えない人の価値観や経験を聞けるのが楽しみで、何度も足を運んでいました。
酒がくれた“気楽な縁”
軽やかなつながりの魅力
深い関係だけでなく、「その場限りの気楽なつながり」も酒の魅力でした。
疲れた夜、ふらりと立ち寄れば、隣の人と軽口を交わす。
たとえ二度と会わなくても、不思議と心が軽くなる。
癒やしをくれた居場所
「今日はきつかった」と漏らせば、「わかるよ」と返してくれる人がいる。
それだけで救われる夜もありました。
一夜限りの関係でも、その瞬間の癒やしは確かに本物でした。
酒の縁の限界
潤滑油としての役割
酒がつないでくれた縁には、確かに良い面がありました。
人見知りの自分でも人の輪に入りやすく、普段なら話さない相手とも気さくに言葉を交わせたのです。
飲み会をきっかけに連絡を取り合ったり、思わぬタイミングで助け合ったりすることもありました。
酒の場は人間関係の“潤滑油”として確かに機能していました。
でも本物だったのか?
しかし「その関係は本物だったのか?」と問われると、答えに迷います。
酒がなければ成り立たなかった関係。酔いが醒めれば消えてしまった縁。
それはシラフの自分では維持できない距離感であり、どこか無理をしていた部分もありました。
一方で、酒をきっかけにしながらも今も続いている関係も少しだけあります。
つまり「酒がなくても残る縁」こそが、本当に意味のある関係だったのだと感じています。
断酒後に見えてきたこと
懐かしさと再現できない空気
断酒を続けている今でも、ふと過去の縁を思い出すことがあります。
「あの人、元気にしてるかな」「また話してみたいな」そんな気持ちがよぎることもあります。
けれど、酒の勢いがなければあの頃のテンポや空気感は再現できません。
それは少し寂しいけれど、自然なことなのだと思います。
静けさと安心感の獲得
その代わりに、今の自分には「無理をしなくていい静けさ」や「自分のペースでいられる安心感」が生まれています。
かつては人とつながるために酒を使い、盛り上げ役を演じ、自分の居場所を作ろうとしていました。
でも今は「酒がなくても続く縁」「酒を介さなくても分かり合える関係」に静かに目を向けています。
これからの出会いをどう作るか
断酒後の僕自身には、正直なところ「特別な新しい出会い」があったわけではありません。
それでもSNSを通じて同じ思いを持つ人とつながれたことは、小さな救いになりました。
ここからは「酒をやめたあとに出会いを作るヒント」を、日常の中で実践しやすい“小さな一歩”として整理してみます。
オンラインから始めてみる
新しい出会いは必ずしもオフラインとは限りません。
SNSやオンラインコミュニティなら、自分のペースで関われます。
- 気になるアカウントを1つフォローして「いいね」してみる
- 投稿に「共感しました」と短くコメントしてみる
- 1枚の写真と一言だけを投稿してみる
こうした小さな動作が、後のつながりを育てる“種”になります。
趣味をきっかけに広げる
興味や趣味は、自然に人をつなぐきっかけになります。
僕ならバイクや瞑想がその候補です。
- 「地元のツーリングクラブ」をネットで探す
- 「瞑想 コミュニティ」で無料体験を試す
- 興味ある本を1冊買い、感想をSNSに投稿してみる
大げさに行動しなくても、「ちょっとやってみる」だけで出会いの可能性は広がります。
日常のなかで声をかける
出会いは特別な場だけにあるわけではありません。
普段の生活に少し言葉を添えるだけで、人との接点は増えていきます。
- スーパーやカフェで「おはようございます」と挨拶する
- 散歩で同じ道を歩く人に「こんにちは」と声をかけてみる
- ジムや公共施設でスタッフに「最近よく通ってます」と話しかける
これらはほんの一言ですが、「人に心を開く練習」としては十分な一歩です。
小さな心の開き方を試す
断酒後は「素直に心を開けない」と感じることもあるかもしれません。
でも、いきなり深い話をする必要はありません。
- 「今日は天気がいいですね」と一言を口にする
- 家族や知人に「今日はこんな気分だった」と伝えてみる
- 日記に「人と話したいこと」を1行だけ書き出す
無理なく自分の気持ちを外に出す練習が、後の人間関係を支える基盤になります。
まとめ:酒に感謝しつつ、新しい関係へ
酒がなければ出会えなかった人たちがいたことは、確かに事実です。
でも今の自分は、その時間を「感謝の記憶」として胸にしまい、次のステージに進もうとしています。
これからは、酒の力ではなく自分自身で築く人間関係。
そのつながりは少し時間がかかるかもしれませんが、きっと長く続くものになるでしょう。
寂しさや不安を感じている人へ。
酒の縁が終わったあとにも、新しい出会いの可能性は必ず残っています。
その第一歩を踏み出すことこそ、断酒の先にある本当の自由なのかもしれません。
この記事の内容を、YouTubeで二人の掛け合い形式にまとめています。
耳だけで理解できるので、通勤や家事の合間にもぴったりです。👇